コスモバルク海外G1制覇

SINGAPORE, Sunday 14 May 2006 (Singapore Turf Club)
コスモバルク優勝!!!!シンガポール速報(着順) (keiba.go.jp)
地方競馬初の国際GI馬バルク 関係者コメント (keiga.go.jp)
シンガポール航空国際C、コスモバルクが優勝 (netkeiba.com)
Japan's Cosmo Bulk Wins International Cup (bloodhorse)
改めまして,コスモバルクシンガポール航空国際C勝利.芽出度く,素晴らしいことだと思います.レースを引っ張ったのが人気のVroom Vroomで,コスモバルクは2番手に控える展開.朝からのスコールで馬場は悪く,いい所を求めて埒から離れた場所に馬群を形成する展開になり,スローペースに見えつつ,馬場と埒から離れたコース取りを考慮すればやや遅いというくらいか.直線入り口で馬場のいいところを求めて外を通るコスモバルクはVroom Vroomを捕らえ,リードを取るが,Vroom Vroomは結構粘り,Diamond Dustが迫ってくる.内からBowman's Crossing,外からKing And Kingが追い込んでくるも,コスモバルクは2馬身のリードを取り,安全圏で余裕ある勝利と見えました.最後は1馬身3/4差.このくらいの距離が良かったのかもしれませんね.また,(珍しく(?))折り合えたというのも勝利要因でしょうか.
地方所属馬の国内G1を飛び越えてのG1初制覇でした.内国産馬の海外G1勝利は,ステイゴールドシーザリオハットトリックハーツクライに次ぐ勝利.サンデーサイレンス系ではないのがいいですね.母はPrincely Gift系の種牡馬に凝り固まった血統というのが面白い.国内G1未勝利馬の海外G1制覇は,アグネスワールドステイゴールドに次ぎます.
まあ,地方所属というよりも,外厩制度のメリット(とデメリット)を受けた競走馬と言ったほうが良いのでしょうけども.どちらかというと「地方競馬所属」のせいで中央競馬との垣根の目立つ馬ですし.今回の成功は,(天皇賞に出走できない代替レースを選んでの)結果オーライとして見るか,賞金の良い国際G1レースを選んでの積極的な成功と見るか.後者に越したことはありませんが,結果オーライとするなら,JRAとしては優秀な出走馬候補を1頭みすみす手放していたわけで,これは質の高いレースを望む者にとって面白くないことです.JRAの認定厩舎や地方馬への制約撤廃のきっかけにでもなりませんかねー.
南関東外厩制度も始まるといいますし,ダーレー辺りが大きく参考にしそうな例なのではないかなと思います.

海外G1勝利馬

勝利馬 勝利年 勝利レース
シーキングザパール(USA) 1998年 フランス モーリスドゲスト賞
タイキシャトル(USA) 1998年 フランス ジャックルマロワ賞
エルコンドルパサー(USA) 1999年 フランス サンクルー大賞
アグネスワールド(USA) 1999年,2000年 フランス,イギリス アベイユドロンシャン賞,ジュライC
ステイゴールド(JPN) 2001年 香港 香港ヴァーズ
エイシンプレストン(USA) 2001年,2002年,2003年 香港 香港マイル,クイーンエリザベスIIC2回
アグネスデジタル(USA) 2001年 香港 香港カップ
シーザリオ(JPN) 2005年 米国 アメリカンオークス
ハットトリック(JPN) 2005年 香港 香港マイル
ハーツクライ(JPN) 2006年 UAE ドバイシーマクラシック
コスモバルク(JPN) 2006年 シンガポール シンガポール航空国際C