ファルマウスSはRajeem

Rajeem Shocks Falmouth Field (bloodhorse)
19日にはニューマーケット競馬場で,牝馬のマイルG1ファルマウスSが行われました.1番人気は3連覇の掛かるSoviet Songだったのですが,勝利したのは人気薄の3歳馬Rajeemで,3/4馬身差で2着はNanninaという結果でした.騎手はケリン・マケヴォイ,調教師はクライヴ・ブリテン.Rajeemはスタートしてほぼ2番手の位置をキープし,ペースを作りました.最後まで脚色が衰えず,粘りきり.2着のNanninaは3番手からで,よく追い詰めたのですが届きませんでした.だらしなかったのはSoviet SongとPeeressの2頭のG1馬で,両方とも後方からのレース.Peeressは勝負どころで3番手まで追い上げて来たのでまだマシでしたが(それでも3着馬に差し返されて差を付けられている.4着),Soviet Songは後方侭6着で何の見せ場もなし.勝ち時計は1:40.89.
Rajeemは,これで10戦3勝.2歳時にメイドンとリステッドを連勝したことがあるくらい.今年はリステッドを2回使って独1000ギニーに出走しましたが,なんでも29キロ体重を落としてしまっていたらしい.勝負にならず8着でした.その後,G1コロネーションSに出走も,全くの人気薄で5着.で,今回のG1どころか重賞初制覇となったわけです.調教師が頑なにG1級の力があると思っていたらしく,それが実った格好となりましたかね.父Diktat,母Magic Sister,母父Cadeaux Genereuxで,マイナー父系マンノウォー系.Balidar 5x4というインブリードを持ちます*1.父Diktatの産駒はG1初制覇.お次はナッソーS辺りとか.
2着のNanninaは,ペースが遅かったのがちょっと不利に働いたみたい.前走コロネーションSではRajeemに完勝しているし,今回もしぶとかったので,勝負付けが済んだとは思えない.お次はアスタルテ賞かサセックスSだが,サセックスSには追加登録料が必要みたい.

*1:牽強付会ですが,Balidarの父Will Somersの母はクヰーンジエスト.クヰーンジエストは日本に輸入され,ジエストヨルカクインスヨルカヤチヨポーセレンといった偏執的血統を産み出す祖となっています.2005年7月2日2005年7月12日の備忘録も参照.