土曜の米国G1を2つ

Seek Gold Hits Paydirt in Foster Shocker (bloodhorse)
Seek Gold edges Perfect Drift in final jump to win Stephen Foster (throughbredtimes)
Seek Gold (churchilldowns.com)
まずはチャーチルダウンズ古馬のダート9ハロンのG1スティーブンフォスターH.勝利したのは最低人気Seek Goldでした.父Touch Gold,母Aly's Adita,母父Alydar.曾祖母Princes GateがTeddy 3x4,祖母父Tim TamがBull Dog 3x3,祖母Royal EntranceがBull Lea 3x3,母Aly's AditaがTwo Lea 4x3と,母に拵えられた執拗なTeddy系のインブリードがなかなか面白い血統ですね.父もNorthern Dancer 3x3を持ち,Seek Gold自身はTom Fool 4x4というインブリードの持ち主です.
人気はBuzzards Bayで,2番人気はドバイWC失格のBrass Hat.2番手を進んだBuzzards Bayに対してBrass Hatは後方からで,同じようにSeek Goldは後方8番手.徐々にBrass Hatが進出して行く一方,Seek Goldは直線でもまだ先頭から10馬身くらい後方.直線入り口でPerfect Driftが先頭に立ち,外からSeek Goldが先に抜け出したPerfect Driftを追い詰め,最後鼻差,勝ちました.これで通算28戦5勝,主な勝ち鞍特になし.2年以上勝利がなく,重賞での実績といえば2004年のG2クラークHをSaint Liamの2着になっているくらい.今年は一応ドンHに出てましたが,Brass Hatの7着.そのドンH勝ち馬Brass Hatは5着で,1番人気Buzzards Bayは4着でした.
騎手カルヴィン・ボレルは2001年のアップルブロッサムH以来のG1勝利で,調教師ロナルド・モケットはG1初勝利.今回,オーナーが変わってニック・ジト調教師のところから移籍後初のレースで,いきなり凄いことになりました.騎手は,「Perfect Driftがどんな馬かは知っている,競り合わないほうが良い.とにかく仕掛けをぎりぎりまで遅らせ,離れて走らせた」と述べています.Perfect Driftの騎手は「勝ったと思ったけど,最後ソラ使って少し止まった」,調教師は「この馬の鼻が,あと自分の鼻の分高ければなあ」と残念がってます.Seek Goldの作戦勝ちですかね.
Take D' Tour Shows Way in Ogden Phipps H. (bloodhorse)
Take D' Tour runs away to romp in Ogden Phipps Handicap (throughbredtimes)
ベルモント古馬牝馬の8.5ハロンのダートG1オグデンフィリップスHは,Take D' Tourの勝利.2着に5馬身半差の逃げ切りです.2着Nothing But Funも2番手からだったので,前残りですかねー.圧倒的人気だった前走アップルブロッサムH勝利のSpun Spurは,スタートでちょっと出遅れて先行できず,3〜4コーナー中間くらいで手ごたえ怪しく,3着の確保も出来ずに4着.同じようなスタートだったTake D' Tourは,ちゃんとおっつけて先手を奪ったのにねえ.
Take D' Tourの調教師デヴィッド・ファウクスはG1初勝利.騎手はコルネリオ・ヴェラスケス.ブリーダーズカップにノミネートしてないらしく,これからどうするか未定.16戦7勝,前走G2シュヴィーHを5馬身半差でBallettoやSmugglerに勝利して,今回のG1挑戦でした.過去の勝ち鞍は8ハロンに偏ってましたが,少しだけ距離を克服です.出血の問題を抱えていたそうですが,これをコントロールできるようになって本当に良くなってきたとのこと.